韓国語の秘密① 日本語の「オ」が韓国語では2つに分裂した話

 

韓国語を勉強していると、多くの日本人が同じ壁にぶつかります。

それは、ㅓ と ㅗ  そして  ㅜ と ㅡ  です。

先生に「これは です。」と言われても、「え?オですよね?」と思ってしまう。逆に「これは です。」と言われても、「それもオですよね?」となる。さらに、ㅜ と ㅡ が出てくると「ウまで2種類あるの!?」と混乱してしまいます。

でも安心してください。実はこれは才能の問題ではありません。今日は発音の練習ではなく、なぜ日本人にはこの違いが難しいのかという「韓国語の秘密」を見てみましょう。


ステップ1日本語は5色の世界、韓国語は虹色の世界?

まず、日本語の母音を見てみましょう。日本語の基本母音は5つです。

ア、イ、ウ、エ、オ

とてもシンプルで分かりやすいシステムです。 一方、韓国語には ㅏ ㅓ ㅗ ㅜ ㅡ ㅣ▪。(この最後葉 ▪ は今は使われていない。)などの母音があります。ここで面白いことが起こります。日本語では1つだった音が、韓国語では2つに分かれているのです。たとえるなら、日本語が大まかな色分けの世界だとしたら、韓国語は虹色のグラデーションまで細かく見る世界です。同じように見える色でも、韓国語は「いや、それは違う色だよ」と区別しているのです。
日本語の「オ」が韓国語では2つに分裂した話

日本語の「オ」は韓国語では2つある

日本人にとって「オ」は一つの音です。しかし韓国語では、

という二つの音に分かれています。日本人の耳にはどちらも「オ」に聞こえることが多いのですが、韓国人にとっては全く別の音です。


青と水色の違いに似ている

少し想像してみてください。外国人が日本語を勉強していて、青も水色も全部「Blue」として聞こえていたらどうでしょう。日本人なら、「いや、青と水色は違うよ」と思いますよね。韓国人にとっての ㅗ  と  ㅓもそれに近い感覚です。日本人には似て聞こえても、韓国人にははっきり違う音として聞こえています。


韓国人には全然違う単語に聞こえる

例えば、오리(アヒル)と 어리다(幼い)を聞いてみましょう。日本人には少し似た音に感じるかもしれません。しかし韓国人にとっては、まるで ◾おじさん ◾おばさん くらい違う単語です。つまり、「少し違うだけ」ではなく、意味そのものが変わる重要な違いなのです。


今度は「ウ」が2つに分裂した

実は同じことが「ウ」にも起きています。日本語には が一つしかありません。

しかし韓国語では、

という二つの音があります。そして多くの日本人は、この二つをどちらも「ウ」として聞いてしまいます。


なぜ「ㅡ」が特に難しいの?

理由はとてもシンプルです。日本語に存在しない音だから。私たちの脳は、知らない音を聞くと、一番近い知っている音に変換してしまいます。そのため、韓国語の ㅜ 、ㅡ を聞いても、脳が両方とも「ウ」として処理してしまうのです。つまり問題は口より先に、耳の方にあります。


赤ちゃんは世界中の音を聞き分けている

実は人間の赤ちゃんは、生まれた直後なら世界中の言語の音をかなり聞き分けられると言われています。しかし成長するにつれて、自分の母語に必要な音だけを残し、必要のない違いは無視するようになります。つまり日本人の耳は、長年かけて「オは一つ」「ウは一つ」という日本語専用のシステムに最適化されてきたのです。だから韓国語を学び始めると、突然「実はオもウも2種類あります」と言われて戸惑うのです。


あなただけではない

ここで一つ安心してほしいことがあります。韓国語学習者だけが苦労しているわけではありません。韓国人も外国語を学ぶとき、同じような経験をしています。

例えば英語の ship・sheep の違い。日本語の おばさん・おばあさんの違い。中国語の声調。どれも慣れない人には難しく聞こえます。つまり、聞き取れないのは能力の問題ではなく、経験の問題なのです。

ステップ2:ドラマの定番セリフで少し練習

次は脳がパニックを起こしやすい「ㅓ vs ㅗ」「ㅜ vs ㅡ」です。少し練習してみましょう。一文字違うだけで意味がガラリと変わり、ドラマを見るときに勘違いしやすい要注意単語たちです。
① 「ㅓ」と「ㅗ」:「거기(コギ:そこ)」と「고기(コギ:肉)」の違い
  • 勘違いあるある:ドラマの主人公が「거기 서!(そこに立ち止まれ!)」とかっこよく叫んでいるのに、私の耳には「고기 사!(肉を買え!)」に聞こえます! 😂
  • 解決策:日本語の「お」よりも、唇をひよこのように前にツンと丸く突き出すと「ㅗ(고기:肉)」になります。反対に、下あごを下にストンと落として、口を縦に大きく開けると「ㅓ(거기:そこ)」になります。人差し指を一本立てて口に入れるくらいの感覚で、あごを下げてみてください!
② 「ㅜ」と「ㅡ」:「우리(ウリ:私たち)」と「으리(ウリ / ゥリ:義理)」の違い
  • 勘違いあるある:ドラマの中で「우리(私たち)」と言っているのに、どうしても「으리(義理)」に聞こえてしまいます。
  • 解決策:唇を丸めて前に思い切り突き出すのが「ㅜ(우리:私たち)」です。反対に、カメラに向かってニッと笑うように、唇を左右に限界まで引っ張るのが、日本語には存在しない難関の「ㅡ(으리:義理)」の発音です。「い〜」の口の形のまま、喉の奥から「う」の音を出すイメージを持つと100%成功します!
  • 「ㅓ vs ㅗ」、「ㅜ vs ㅡ」練習

  • 韓国語は音をより細かく見ている言語

  • 韓国語の 【ㅓ と ㅗ / ㅜ と ㅡ】を見ると、「どうしてこんなに細かく分けたの?」と思うかもしれません。でも別の見方をすると、韓国語は日本語よりも音の違いを細かく区別する言語なのです。日本語では一つだった「オ」を二つに。日本語では一つだった「ウ」を二つに。まるで虹の色を細かく見分けるように、韓国語は母音の世界をより細かく分類しています。だから最初は違いが分からなくても当然です。でも耳が慣れてくると、ある日突然、「あ、今のは ㅓ だ!」と聞こえる瞬間がやってきます。その瞬間から韓国語のリスニングは一気に楽しくなりますよ。🇰🇷✨


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